2012年8月1日水曜日

KAFE9プレイベントのご案内

きたる 8/8(水) 19:00 より
KAAT 神奈川芸術劇場 にて、ちょっとした催しがひらかれます。

http://www.kafe-kaat.jp/104

これは、今年9月いっぱいKAATにて行われる「KAFE9」っていう、なんて言ったらいいんだろか、イベントなのか、一種のアートフェアのようなものなのか、フェスなのか、うまい言い方が見つからないのだけど、比較的若い年代のグループや、海外で活躍している人たちなどを呼び寄せて、KAATを使わせてやっから何かやらかしてみろよ、的な大盤振る舞いなアレで、そのKAFE9(カフェキューじゃなくてカフェナインです)に先駆けて、この夏の時点からですね、こう、期待を煽っていこうではないか、というですね、目的でですね、プレイベントを開こうと、そういうアレです。

で、なぜか快快(ちょっとどうかと思うくらい冴えた人間が寄り集まっている集団。「レイテ戦記」で言うなら、リモン峠で戦った長嶺隊みたいな感じ)とともに、われわれ悪魔のしるしもこのイベントに参加することになってしまいまして、何をするかも決めずに打ち合わせに臨んだわけなんですが、幸運なことに(ご先祖様に感謝します)その場でいい案を思いついたので、まあ、それで行こうと。

素材を作ります。

1)
舞台作品を作る時って、出演者だけではなくて、照明や舞台装置、音響などいろんな要素が絡んでくるんですが(ミニマリズムとは究極の装飾であり、はなはだ独善的な犯罪、現代版バロックである。それは美の表れではなく罪悪感の表れである。その大真面目な態度はすべての文化を、その到来を待ち受けるキャンプやキッチュにおとしめる:レム・コールハース)、特に今回は、最新鋭の機材・設備を誇るKAATでの上演ってことで、だったら本番で使いたい音や写真、映像なんかの素材をここで作っちゃおう、って思いついたわけです。

2)
これまでも、必要な音や画像に関しては自分たちだけで慎ましく作成はしてきたんですが、今回はホラ、たくさんお客さんに来てもらえるイベントですから、大人数ならではの絵や音が造れるんじゃないか?ってところも期待してます。100人でいっせいに◯◯する音やら、××する姿の写真やら、いろいろ考え中です。

※顔出しNGの方には臨機応変に対応させて頂きますので、お気軽にご来場ください。


てなわけで、参加する人数が多ければ多いほどサクセスな企画ですので、ぜひ皆様お誘い合わせのうえご来場くださいませ。

お申込みはこちらからメールもしくはFAXで→ http://www.kafe-kaat.jp/104




こっから先は個人的な追記です

今を遡ること十数年前、学生サークルで演劇麻雀三昧、と同時に建築学徒でもあった俺は、「アーティスト・イン・レジデンス」だの「ワーク・イン・プログレス」だの、どっかから借りてきたような安易なコンセプトをもとに「地域を活性化させる文化施設」とやらを設計する同級生に対して、稽古してるところをお客さんに見せるなんて以てのほかだろ!なんてひとりごちながら憤っていたのでした。まだポリティカル・コレクトネスなんて言葉はあんまり知られてなかった頃の話です。

そんな俺が今やレジデンス施設にお世話になったりしちゃって、挙句に「お客さんと一緒に作品つくり」なんだから、変わるもんです。なんでこんなことになっちまったのかな。

作品はどこで作られ、誰に向けられて放たれるのか、ていうか「作品」って考え自体がそろそろ寿命?なんてこと考えすぎると手が動かなくなるので(というかすでに動かなくなってきているのですが)、もう嫌なんですけど、でも、こうしていろんなところから助成やら支援やらいただいたりしてると、嫌でも考えてしまいます。そしてそれをプロセスや成果に反映させざるを得ない。だってそうでしょ、様々な資源をいただきながら、発表は作者の個人名だけで、なんて都合良すぎるでしょ、みんな同罪でしょの手柄でしょ。

この問題、ずっと考えてるのですが、どうしていいかさっぱりです。
というわけで今はこれ読んでます。





なんとなくですけど、いわゆる「民主主義」が破綻しても生き残る作品(って形式じゃないかもしれないけど)をできるだけ多く残せたらなあ、などと考えています。でも次回公演「倒木図鑑」は、そうじゃないかもしれません。